【読書レポ】 ライオンのおやつ 読みました。感想など

読書

 

今回は、小川糸『ライオンのおやつ』の感想を書きたいと思います。

心に残ったフレーズを中心にまとめていきたいと思います。

エピソードや本の中の言葉を語りますので、未読の方はご注意くださいませ。

 

物語のあらすじ

 

男手ひとつで育ててくれた父のもとを離れ、ひとりで暮らしていた雫は病と闘っていたが、ある日医師から余命を告げられる。最後の日々を過ごす場所として、瀬戸内の島にあるホスピスを選んだ雫は、穏やかな島の景色の中で本当にしたかったことを考える。ホスピスでは、毎週日曜日、入居者が生きている間にもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫は選べずにいた。

ライオンのおやつ | ポプラ社 

 

余命宣告を受けた主人公が瀬戸内海の穏やかなホスピスで残りの人生を過ごすという物語です。

 

最後まで読んでみて、「ほっこりする自己啓発本」というのが私の印象です。

人生を大切に過ごしたい、心が安らぐような物語が読みたいという方にオススメです。

 

 

 

ここからは、心に響いた名言を紹介したいと思います。

 

よく眠り、よく笑い、心と体を温かくすることが、幸せに直結します。

ライオンのおやつ p.37

睡眠そして笑顔。どちらも幸せに過ごすうえで欠かせないものだと思います。

私の中で、幸せと温かさを結びつけて考えることはしっくりきます。

 

 

一日一日を、ちゃんと生きること。

どうせもう人生は終わるのだからと投げやりになるのではなく、最後まで人生を味わい尽くすこと。

ライオンのおやつ p.159

この言葉は余命宣告を受けた主人公だけでなく、私自身も意識したい言葉だなと思います。

一日一日を丁寧に生きることというのは、難しいことだと思います。

だらけたくなるし、先延ばししたくなるし、また明日からでいいやと思ってしまいがちです。(笑)

それでも人生を味わい尽くすためには妥協するのではなく選びとって生きていこうという気になれました。

 

人生というのは、つくづく、一本のろうそくに似ていると思います。

ろうそく自身は自分で火をつけられないし、自ら火を消すこともできません。

一度火が灯ったら、自然の流れに逆らわず、燃え尽きるのを待つしかないんです。

ライオンのおやつ p.249

 

 

人生をろうそくに例えるという部分が好きだなぁと思いました。

生まれた瞬間に死が決定づけられるとも考えることができて、生まれた瞬間から自分の道というものが決まっているとも捉えられると思います。

何をしてもすべて決定づけられていることだから無意味だという風に、この部分だけを読むと捉えられると思います。

ですが、ここに、主人公の葛藤というか人生観みたいなものがあらわれているなと思っています。

主人公が病気そして死を受け入れ、そして、それでも前向きに生きていこうと決意して行動しています。とてもポジティブに諦めているんだなと思っています。

その部分とろうそくを人生に例えるというのがすごく合っているなと思います。

 

 

 

 

 

全体を通じて、

笑顔であったり、食に対する考えであったり…… 常日頃、私自身が大切に考えていることと本の中に表現されている考えが一致しているなと思いました。

そのこともあり、かなりスムーズに読めましたし、話もスーっと私の中に入ってきてくれているなと思いました。

心地よい読了感でほっこりすることができました。

 

バタバタと余裕がなくなってしまうことの多い日常ですが、心が安らぐような時間を少しでも持ちたいという方にオススメしたいです。

お時間ございましたら、ぜひ、読んでみてくださいませ。

 

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