今回は、綾辻行人『十角館の殺人』を読んだ感想・考えたことをつづっていきたいと思います。
ネタバレありです。未読の方はご注意ください。

読もうと思った理由
お恥ずかしながら、私は普段から読書をするタイプではないです。
読むとしてもファンタジー小説が好きです。
久しぶりに何か読もうと思い立ち、普段手を出さないミステリーを読んでみることにしました。
ミステリー 小説 おすすめ みたいに検索して、あらすじに興味を持てた『十角館の殺人』を読むことにしました。
読み終わった後の感想を書いていきたいと思います。
一行の衝撃
読んだ方なら誰もがトリハダ立つところですよね。
「ヴァン・ダインです」
ゾワーーーっとしました。ミステリ小説の醍醐味を味わった気分でした。
本の前を開いて「え!?」とか「はっ!?」とか言いながら、何度も見比べちゃいました。
すぐに先に進めなかったです。
読んでいて謎解きできるのだろうか?
難しいのではないかと感じました。
動機が恋人の喪失にあるけれども、そのことは読者に分からなかったと思います。その最重要ポイントが分からないままでは、ヴァンにはたどり着けないだろうなと思いました。
そういう意味では、なんだかフェアじゃないというか推理できないので、どうなんだろうな~なんて考えもしました。

ミステリー初心者の難関
読書量すら少ない私が読み始めてすぐに思ったことは、
名前が覚えられない
でした。(笑)
カタカナだし、たくさん出てくるんですもん…
それに、元ネタとなる作家が分からない!!(笑)
アガサ・クリスティとエドガー・アラン・ポウくらいしか分からなかったです。
だから、それぞれのプロフィールは、なんなら最後までよく分かってなかったです。
最後のあだ名と本名の答え合わせの部分は、前に戻ってプロフィールをすごい勢いで探しちゃいました。
でも、それでも最後まで読了させられちゃう小説なので凄いなと思います。
ガラス壜の告白

壜(ビン)に手紙を入れて海に投げるというシチュエーション自体は、とてもロマンティックだと思います。でも、意外とすぐに浜辺に戻ってきちゃうのでは?とか無関係なことを考えました。(笑)
真面目に考えてみると、
ラストで壜をヴァンこと守須本人が見つけ、それを島田に渡させる。
ここは審判という意味でも色々考えました。
島田さんは寺の三人兄弟の末っ子であり、お坊さんのようです。
その彼に真実を告白する。
贖罪、救済とかそういった感じが強くなるような気がしました。
恐怖の感じ方
ホラー映画だとか怖いものにまったく耐性がないので、この小説も結構怖かったです。
個人的には、死者が0→1になる時、つまり初めの犠牲者が出る直前が一番怖かったです。
被害者と探偵、殺人犯人のプレートが見つかる。でも、いたずらかとも思う。でも、助けの来ない孤島。
登場人物の不安みたいなのが一番伝わってくる気がしました。
逆に、被害者が出始めてしまうと自分の想像や共感の範囲外になる感じがしました。先が気になるとか、ドキドキするみたいな感情はあれど恐怖は0→1のところがピークでした。
最後に
皆様は 綾辻行人『十角館の殺人』 をどんな風に読まれたでしょうか。
今回は私の感想を書いてみました。
もっといろんな本を読んでいきたいと思います。

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